都市ボーイズ×歌舞伎町怪ビル:金曜だけ現れるサラリーマンと“獣化”の結末


目次

1. 導入:今日は珍しく「自分がゾッとした話」

冒頭、今回は岸本さんとしてはあまりしないタイプの話、つまり「自分が実際にゾッとした体験」を語る回だと前置きする。舞台は歌舞伎町で、岸本さんは歌舞伎町生まれとして、地元にまつわる話を時折してきたが、今回はその“ど真ん中”の話になる、という入り方をする。

2. 発端:小学校時代の友人Aが「歌舞伎町に戻ってきている」

地元で働く友人から「Aがいたぞ」という連絡が来る。Aは小学校時代の友人で、早い段階で私立に進み、エリートコースを歩んだため、長らく会っていなかった人物だという。連絡を受けた時点では「戻ってきているのか」と思う程度で、そのまま日常に埋もれていく。

3. 異変:金曜になると現れるA、ただし様子がおかしい

しばらくして、再びその友人から「今から来れるか」という連絡が入る。聞けばAが歌舞伎町に来ているので、会って話したいという。友人が見かけたAは、いわゆるサラリーマン風で、公務員のようにも見える堅い格好をしている。歌舞伎町に自然に溶け込むタイプではなく、場違いな“普通さ”があるのに、なぜか毎週金曜あたりに現れる、という。

友人が声をかけるとAも驚き、互いにすぐ分かった。幼馴染の感覚として、多少雰囲気が変わっていても判別できる、という話が挟まる。

4. 会話の破綻:仕事の話になると、Aが急に怯え始める

ところが、近況の話題として仕事や生活の話を向けた瞬間、Aが明らかに挙動不審になる。冷や汗をかき、顔色も青白くなり、視線が泳ぐ。何かを隠しているように見え、追及するほどに様子が悪くなる。結局Aは逃げるように「また今度」と言って去ってしまう。

ここで友人は「絶対に何かある」と確信し、良いことではないが、Aの後をつける決断をする。

5. 尾行:Aが入っていったのは、歌舞伎町の“怪しい雑居ビル”

Aが向かった先は、歌舞伎町の少し離れた場所にある雑居ビルだった。中には会員制のバーのような店、何を扱っているのか分かりにくい店が入っていそうな、いわゆる“怪しい感じ”のビルである。友人は近くで待機し、話し手に「今すぐ来てくれ」と連絡する。

話し手はその界隈の空気を知っており、危ない薬物や、よくない商売の匂いがする場所もあることを踏まえ、Aが何かに巻き込まれているのではないかと本気で心配して現場に向かう。

6. 合流と張り込み:Aは普通に出てくるが、やはり不自然

話し手が到着し、しばらくするとAはビルから出てくる。しかし、外見は相変わらず普通のサラリーマン然としていて、ぱっと見では危険な匂いが見えない。だからこそ余計に不気味で、二人は“偶然を装って”Aに再接触する。

「会いたくて待っていた」といった体裁で声をかけ、Aがまた逃げないよう、短時間でも良いから落ち着いて話そうと居酒屋へ移動する。

7. 居酒屋:詰めるほどAは追い詰められ、嘘を重ねる

世間話や昔話から入るが、核心に近い「今どこに住んでいるのか」「戻ってきたのか」を聞くと、Aは「戻ってきていない」「住んでいる場所は別だ」と言う。さらに「仕事はどうした」と聞けば、話が噛み合わない。そこで友人が「毎週金曜に見かける」と事実を突きつけ、話し手も「さっき怪しいビルに入っているのを見た」と重ねる。

Aは否定し、「あれは日サロだ」と言い逃れする。だが、スーツ姿で日サロに通う説明として不自然で、二人の疑念は消えない。

8. 告白①:ワイシャツの下にあった“二文字”の刺青

追い詰められたAは、意を決したように上着を脱ぎ、ワイシャツのボタンを外し始める。居酒屋で脱ぎ始める異常さに二人が戸惑う中、Aは胸元を見せる。そこには、身体に大きく入った“二文字”の刺青があった。内容は、本人が「獣扱い」を受けていることを示すような、屈辱を伴う種類のものだと受け取られる。

さらにAの肌は、首から下が不自然に焼けている。日焼けというより「命令で焼かされた」質感に見え、ここで二人は“あのビルの中身”を別方向で理解し始める。

9. 告白②:怪ビルの正体は、女王様の世界だった

Aは、脅されているわけではない、と前置きしつつも、事実として「その世界に入ってしまった」と語る。きっかけはどこかでタガが外れたようなもので、気づけばSMの道に入っていた。真面目な人ほど、ある種の支配関係に深くはまることがある、という含みも出る。

問題は“その場のプレイ”で終わらない点で、命令が日常生活にまで及んでいる。家庭を持っていても、課せられた状態を抱えたまま週末を過ごせ、という指示が出る。そのためAは、金曜にそのビルへ行き、土日をその条件のまま過ごし、平日は隠して生活する、というサイクルになっている。

10. 告白③:貞操帯(鉄の拘束具)——外せないという現実

さらにAはズボンを少しずらし、見せるべきでない領域に、金属の拘束具が装着されていることを示す。いわゆる貞操帯で、金属の“仮面”のような構造になっており、排泄のための穴だけがあり、女王様がいない時に快楽のために外すことも許されない。つまり「会うときだけ」ではなく、継続的な制限として身体に残る道具である。

二人が想像していた「刺青」や「借金」などの方向性とは異なるが、別種の意味で生活が支配され、人格ごと変形していく構造が、ここで決定的に示される。話し手は、歌舞伎町のビルに入ったことで友人が“従順な獣”のように変えられていった、という表現でこの出来事をまとめる。

11. 結論:笑い話ではあるが、歌舞伎町にはそういう“現実”がある

話の締めとして、周囲に「急に謎の行動をする知り合い」がいた場合、こうした世界に踏み込んでいる可能性もある、と半ば冗談、半ば教訓として提示する。詰められて興奮するタイプもいる、というオチめいたやり取りを挟みつつ、歌舞伎町の怪ビルがもたらす“変化”の怖さを残して話を終える。

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